蝶好きにはたまらない!エクアドル、ミンドの蝶園

蝶好きにはたまらない!エクアドル、ミンドの蝶園 アイキャッチ

エクアドル本土のミンドは野鳥の楽園ということは、以前からこのブログで述べておりますが、それだけではありません。
色彩豊かな蝶たちが年中舞う、蝶の楽園でもあります。
メタリックブルーが美しいモルフォ蝶だって、歩いていると200mに1匹くらいの頻度で出会えるので本当に驚きます。
学校の生物室の標本でしか見たことのないような蝶が、普通にヒラヒラ飛んでいるのですよ!

「ミンドに生息する沢山の種類の蝶を、一度に観察したい!」
という方にうってつけの場所がMariposario(マリポサリオ=蝶園)

以前こちらの記事↓に登場した蝶園は中心地の中にある小さな蝶園で、今回のご紹介するのはやや離れた場所にある規模の大きな蝶園です。

ミンドの可愛い住民~鳥の好奇心はあなどれない~

この大きなマリポサリオ、ミンドの中心地から歩いて20分くらいで行けるよ、と住民の方に教えていただいたためミンド滞在初期にさっそく行って参りました。
しかし…!

本当にこの道で合ってる?

地図を片手にひとり赴いたのですが、これがまあ本当になんにもない道のり。
進めば進むほどほとんど建物すらなく…。
しかも誰ともすれ違いません。

あまりに何にもなさすぎて、本当にこの道で合っているのか?もう30分は歩いてる気がするぞ…と不安になっていると、通りかかったタクシーが私の横で止まりました。

「マリポサリオ行くの?この先もーーーっと歩くから乗ってきな!」
と運転席から陽気なおじさんが声を掛けてきました。

しかしここは南米、エクアドル。
ガラパゴスは同じエクアドルでも治安が良く、流しのタクシーに乗るのにまず心配はありませんでしたが、私はここエクアドル本土のミンドにやってきてまだ数日。
ミンドの治安やタクシーに関してまだよくわかっていませんでした。
(その後、ミンドに合計8か月滞在してわかった感想としては、ここも小さい村で治安が良いので都市部のようにタクシーを警戒する必要はほぼありません。ただ、近年は住宅地で空き巣がちらほら起こるようになってきてしまったので、ホテルやホステルなどでも念のため貴重品の管理、戸締りはしっかりしてくださいね。)

「もしかして、これって乗ったらそのままやばいところに拉致されたりする罠?」
と思い少々戸惑っていると、後部座席に乗っていた他国からの観光客お二人が
「自分らもマリポサリオに行く途中だよ、この運転手は手配したツアーガイドだから安心して乗りなはれ」
とご丁寧に解説して下さったので、お言葉に甘えて同乗させて頂くことにしました。

長い道のりを歩き続けて足が疲れていたので、やっと座れて本当にありがたい、とても助かりましたと心から感謝しようとしているうちに車は蝶園に着きました。
乗車時間10秒。
この先もーーーっと歩くよ、と言われたから乗ったのに、実はゴール目前だったらしい。
あ、ありがとうございました…。

マリポサリオ(蝶園)の入口

マリポサリオ(蝶園)の内側は…

このマリポサリオは宿泊施設やレストランも併設しています。
マリポサリオ(蝶園)へ向かうには、敷地に入ったらひたすらまっすぐ進んだ先にあるお土産やさんのような建物の中のカウンターで入場料(1人7,50ドル、2018年9月時点)を払うと、「こちらへ」とすぐ隣の温室へ案内していただけます。
私は乗せていって頂いたタクシーの運転手さんとそのお客さんたちと一緒に入場しました。

マリポサリオ(蝶園)の中

ここでは、ミンドに生息する沢山の種のうちの25種の蝶、その数総勢1200匹以上が一度に観察できます!
多摩動物公園の蝶の温室のような場所ですね。

タクシーの運転手兼ガイドのおじさんが、蝶の生態や成長過程等を解説してくださったのですが、その間に蝶たちがおじさんの顔にとまることとまること。
しかし、気にせず顔にモルフォ蝶を乗っけたまま真顔で解説を進めて下さったので大変シュールな光景でした。
ここの蝶たちはとても人慣れしています。

ところどころバナナピューレを小皿に盛ってある場所があり、そこに蝶が集まって吸っているのですが、このピューレは自由に指にとることができ、すると蝶が指にとまってくれるのです!
蝶好きにはたまらんですたい!

私もさっそくバナナピューレを指にとってモルフォ蝶を我が指へと勧誘してみました。


モルフォ蝶

乗ってくださった!可愛い!!

しかし、モルフォ蝶の写真を撮るのはとても大変です。
羽を開かないと地味な枯葉色の蛇の目柄なので、内側のメタリックブルーを撮るために羽を開いた瞬間を狙いたいのですが、これがなかなか開いてくれないのです…。

羽を広げたモルフォ蝶

↑こちらは地面で羽を広げていた子。
メタリックブルーをよく見せてくれていたのでありがたく撮影させて頂いたのですが、どうも羽が傷ついて弱っていたようなので、園内にいた職員さんに報告すると抱えてバックヤードに連れていってくださいました。
無事に良くなるといいですね!

モルフォ蝶の他にも美しい蝶たちが沢山舞っていました。

オレンジの蝶

美しいオレンジ色!

青い蝶

黒と水色のコントラストがお見事。

このマリポサリオは、一度入場料を支払えば好きなだけ滞在できます。
温室内にはベンチなどもあって座ってのんびりもできるので、私はタクシー運転手さんたちとここで別れひとり温室内にとどまり1時間半ほど楽しませて頂きました。
蝶は天気の良い時に活動的になるので、
晴れた日の午前10時くらいが訪問のベストタイミングですよ!

ちなみに、こちらHosteria Mariposas de Mindo(タクシー乗車時や観光案内所でマリポサリオに行きたいといえば通じます)の営業時間は毎日朝9時~16時(定休日無し)です、蝶好きの皆様是非どうぞ♪

~このブログの著者の本『バットフィッシュ 世界一のなぞカワくん』(さくら舎)好評発売中!~


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ABOUTこの記事をかいた人

ガラパゴスバットフィッシュ愛好家、NPO法人日本ガラパゴスの会スタッフ。著書『バットフィッシュ 世界一のなぞカワくん― ガラパゴスの秘魚』(さくら舎) 。 たまたま本で見たガラパゴスバットフィッシュに大恋愛し、大学在学中に2度ガラパゴス諸島に渡航、バットフィッシュを観察。 卒業後は、ガラパゴス諸島のチャールズ・ダーウィン研究所のボランティアスタッフとして活動。およそ1年半をガラパゴス諸島及びエクアドル本土で生活した。現在、ガラパゴスバットフィッシュやガラパゴス諸島に関する寄稿、トーク、講演、メディア出演等を行っている。